生活相談員の勉強部屋

【実録】クラスター施設の現実ー第2回

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 皆さまお疲れ様です。ほしくずのクズです。前回に引き続き、高齢者施設で発生した新型コロナウイルスのクラスター、そのリアルについて書いていきたいと思います。前回は、職員の陰性が確認された後に、入所者や職員に体調不良者や発熱者が出始めたところまで書かせて頂きました。今回は、その後に行われた抗原検査やPCR検査の結果について記載していこうと思います。

新型コロナウイルス感染の懸念が広がる

 発熱者や体調不良者が増加し始め、最初の職員が陰性だったとは言え、一抹の不安をぬぐい切れない状況にいました。正直、本当にそんな事が起こるわけがないと思いつつ...

嘱託医より抗原検査の指示

 入所者に発熱者が出たことにより、嘱託医からは抗原検査の指示がありました。発熱者については、すでにインフルエンザと血液検査を実施していましたが、インフルエンザについては陰性であり、血液検査のの結果もCRPは低い値で出ていました。抗原検査キットを備蓄していなかったため、すぐに業者への発注を行いましたが、業者にも在庫がなく翌日以降の配送となりました。

陰性となり、自宅待機となっていた職員への再度のPCR検査は?

 すでに陰性の結果が出ており、自宅待機となっていた職員についても、嘱託医のアドバイスを頂き再度PCR検査を行ってもらえないか保健所へ連絡をしてもらう事になりました。職員より、施設の発熱者の状況と嘱託医より再度のPCR検査の実施について話があった事を保健所を伝えて頂きました。が...保健所の返答は「陰性が出て、日にちも経過している中で症状もなく、なんの薬学的根拠もない検査はする必要がない。」でした。高齢者施設でのクラスターを防ごうという事で、施設職員などへの積極的な検査を!!などと旗振りしていても、現実はこんなものなんだと残念に思った瞬間でした。

発熱者への対応

 発熱者は、全て個室対応として当該フロアをイエローゾーンとし、職員の行き来を最小限にする。そして関わる職員もなるべく限られた職員で対応するようにしました。抗原検査が行われるまで、なるべく感染拡大のリスクを減らそうとしていました。全フロアや居室等の消毒については継続して行いました。

発熱している職員について

 発熱した2名の職員のうち1名は、体調不良は続いているものの抗原検査にて陰性の判定が出ていました。もう1名は、微熱があることや施設職員であることを新型コロナウイルスの相談センターに伝え、対応について問い合わせを行いましたが、「その程度でPCR検査などをする必要はない。」との返答だったそうです。ここでも、施設職員であるにも関わらず、高齢者施設でのクラスター発生リスクを最小限に止めようという意識は見られませんでした。

ついに陽性者が...混乱の始まり

 翌日に抗原検査キットが届き、検査を実施したところ、発熱者の中で陽性者が数名。ここから、施設の中で不安と混乱が広がっていきます。

抗原検査の結果、陽性者が出る

 抗原検査の結果、数名の陽性者が出ました。全フロアの入所者を居室対応として、予防衣や手袋着用の徹底を再度確認し、消毒も継続して行うこととしました。保健所に対応を依頼し、翌日に全入所者及び職員のPCR検査を実施する事になりました。

 保健所に対応してもらえなかった自宅待機の職員については、嘱託医経由で再度のPCR検査を行うこととなりました。

 ついに入所者で陽性者が出てしまいました。ここから混乱の日々が始まりました。次回は、保健所の指示や動き、施設内での対応について掲載したいと思います。

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