生活相談員の勉強部屋

【悩みを解決】生活相談員は大変? 悩みとその対応策について

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 新年度になり、新社会人にとっては人生の新たなスタートが始まってます。それは介護業界でも同じこと。仕事を始めてから1週間、早くも悩みやストレスを抱えている新人の生活相談員の方がいらっしゃるのではないでしょうか?特に今年度は介護報酬改定があり、バタバタと忙しい年度始めでもあります。今回は、新人生活相談員が陥りやすい悩みとその対応策についてまとめてみます。

※画像はイメージです

はじめに

 まず最初にお話しておきたいのは、悩みやストレスなく最初から完璧に仕事をこなせる人はいないという事です。初めての人間関係、初めての業務、最初からうまくいく訳がないんです。それで大丈夫なんです。私自身、新人の頃はたくさん悩みましたし、考え込むことも多々ありました。今もですが...。私が新卒で入社した会社は職員数1,000人を超える社会福祉法人で、多くの事業所を経営していました。規模の大きさもさることながら、知名度も抜群で、そのスケールの大きさに「優秀でなければ...」「完璧にこなさなければ...」というプレッシャーが自然と自分に降りかかっていました。

 今でこそ「失敗から学ぶという事」や「初めからできる人はいない」、「わからない事は確認する」と当たり前に思っていますが、はりきって入社した人ほど、思いのほかできない自分に失望する事も多いのかと思います。でも、初めからできないのはみんな同じなので安心してください。大事なのは、日々の仕事の中でひとつでも何かを学んで毎日を過ごす事なんです。

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陥りやすい悩み① 生活相談員という立場

 生活相談員は、施設の顔とも言われる立場です。施設に相談に来た家族やケアマネなどに対し、施設の説明や相談の受付、契約などを担当しています。初めて話す施設の職員が生活相談員である事も少なくないため、その知識や対応力、態度などが施設のイメージに直結してしまいます。

重圧と孤独感を感じる

 施設には介護職員、看護職員、リハビリ職員など多くの職種が働いています。どの職種も複数人働いている事が多いですが、生活相談員は勤務時間中1人で働いていることが多いです。基本的に1人で業務に当たるため、孤独感も強くなります。また、分からない事があってもすぐに聞いたり、解決することが難しく、「自分はダメなんだ...」と思い詰めてしまう事もあるでしょう。

対応策

○複数の事業所を抱えている法人等であれば、他の事業所の同サービス種別の生活相談員に相談してみましょう。生活相談員が抱える課題やご利用に関する相談内容などは、共通している事も多いです。経験を積んでいる先輩生活相談員からアドバイスがもらえると思います。

○職種が違っても、分からない事は聞いてみる事も大切です。介護現場には、主任やリーダーといった経験を積んだ職員が必ずいます。今までにも生活相談員や看護職員と連携して、いろいろな課題に取り組んできたノウハウを教えてもらいましょう。介護からの視点と生活相談員としての考えに違いはあるかもしれませんが、ご利用者のために課題を解決しようとする意識は共通していますので、今後相談を進めていく上でのヒントが得られると思います。

○分からない事があっても、相談者からのお話は最後まで丁寧に聞きましょう。家族やケアマネが相談に来た時に、自分の知識や技術だけでは解決できない事はよくあります。また、知らない用語や病名などを言われ、自分ではどうする事もできず頭が真っ白になってしまう事もあるでしょう。そんな時でも、相談者の話は最後まで丁寧に聞きましょう。具体的に解決策を提示できなくでも、相手の話の内容を整理したり、頷きながら共感する事はできると思います。もし聞かれた事に対して答えられなくても、「確認して後程ご連絡させて頂きます。」など、必ずその疑問について説明するという姿勢を見せましょう。「話を聞いてもらえて良かった。」「相談できて安心した。」と話を聞いてもらえた事で満足される方も多くいます。まずは、丁寧に、そして後日でも良いので疑問には必ず答えるという姿勢が大切です。

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陥りやすい悩み② 業務の範囲が曖昧

 生活相談員の業務は、相談支援や利用契約などが主な仕事内容ですが、それ以外に行う仕事も意外と多いです。

便利屋、何でも屋になりがち

 主な業務以外に、広報誌の作成や研修の講師、介護の現場に入ることもあります。その時の施設の状況や人員配置などによって内容は様々ですが、通常業務以外にやる事が多くなりがちです。私は、施設の動物の管理をしておりましたので、動物との関わり方のルール決めや世話の当番表作り、犬の散歩などをやっていました。動物が亡くなれば、その対応もしてました。一応「動物愛護取り扱い管理士」なる資格も取りました。その他にも記録システムの管理なども担当していました。小規模の事業所であれば、内容はもっと多岐にわたるかもしれません。何でも屋のように様々な仕事を任せられてしまいがちになります。

対応策

○様々な分野の仕事に携わる事で、その立場の気持ちになって考える事ができる思考力が身につきます。介護に携わる事で、介護の考え方や視点が見えてくる可能性があり、今後の入所受け入れや新規利用などの際に配慮すべきことも見えてきます。また、動植物の世話などを通じて感性が磨かれます。言葉を話せない動植物の気持ちを考える事で、言葉を話せないご利用者の声なき声に気づくことができるようになります。いろいろな仕事に関わる事は自身の成長につながる事を意識しましょう。

○やる事でスキルが身につき、今後の昇進などに関わってくる事を意識しましょう。研修の資料作りやシステムの管理には、それなりの知識や技術が必要です。広報誌の作成もデザイン性などが求められます。最初はうまくいかないのは当然ですが、経験を積むことで身に付けられるスキルもあります。本業はおろそかになってしまっては本末転倒ですが、自分の業務に影響がない範囲であれば、いろいろな事にチャレンジしてみる姿勢を大切にしましょう。

陥りやすい悩み③ 介護職員との人間関係

 介護、現場あっての介護福祉施設です。できれば介護とは関係性良く連携して仕事をしていきたいですが、現実はなかなかうまくいきません。

数で圧倒される

 生活相談員の配置が1~2人に対して介護職員は何十人と配置されています。新規利用や入所者の受け入れなどに際しても、リスクの高い方や対応が難しそうな方は拒否的な姿勢を示されます。直接言われなくても陰で「なぜあんな人を入れるのか。」「転んだらどうするつもりなんだ。」と言われたりもします。ちなみに私は「介護やったことない人に介護の気持ちなんて分からないんだよ。」と直接言われた事があります。「おまえは相談員の気持ちなんか分からないだろ!」と心の中で叫び飲みこんだ事を覚えています。なにせ数が多いので、一人が意見を言うとそれに賛同してあっという間に圧倒されてしまいます。

対応策

○介護が受け入れに当たって感じている不安を取り除く努力をしましょう。どの事業所でも転倒リスクがある方や急変の可能性がある方は受け入れを躊躇してしまいます。これは、現場の立場で考えれば当然のことです。なので、事前情報からできる対応は準備して提示しておきましょう。転倒、怪我の可能性はどのご利用者でもあります。健康であるはずの私たちですら転ぶことはあるわけですから。その事をきちんとご家族や身元引受人の方へ説明し、理解してもらいましょう。その上で転倒等事故が起きた際の連絡の順番や希望する病院があるか、入院や手術になる場合はご家族の立ち合いが必要な事などを伝えておきましょう。そして、介護の現場にも何か起きた時に具体的な連絡先や動きを提示しておきましょう。そしてそこに一言「何かあれば夜中でも遠慮なく私に連絡してください。」と。何かあった時はみんな不安です。特に夜勤は。そんな時でも相談にのる姿勢を示しておくと、「この相談員は現場のことを考えてくれているな。」と感じてもらえます。

 いかがだったでしょうか。私も生活相談員を15年ほど続けていますが、今でも悩みますし、ストレスも大きいですし、不安もあります。しかし、自分に相談して良かったと思ってもらえること、ご利用者が安心して生活していける事が私の励みになっています。失敗や辛い時期もありますが、同じ生活相談員として日々成長していきたいと思います。

どうしても無理なら...

 どうしても無理だと思ったら職種を変えても良いですし、転職したっていいんです。人生のほとんどを職場で過ごすわけですから、自分に合った事業所や働き方を見つけるのも良いですよ。

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