皆さん、日頃の業務お疲れ様です。ほしくずのクズです。今回は「CHASE」についてお話していきたいと思います。来年度の介護報酬改定のための社会保障審議会等で取り上げられている「CHASE」ですが、私自身生活相談員でありながら、何のことかさっぱり分かりませんでいた。今現在出されている情報の中から、私なりに勉強した内容を記載していきますので、よかったら参考にしてください。テーマは「科学的根拠に基づいた介護」です。
ー「CHASE」とは何かー
CHASEとは厚生労働省が運用の準備を進める、高齢者の状態やケアの内容等の幅広い情報を蓄積するデータベースです。2000年に介護保険がスタートし、従来の措置から契約へと移り変わりました。施設サービス、在宅サービス共に多様なサービスメニューが用意され、ご利用者や家族がそれぞれのニーズに合わせて自らサービスを選択する事ができるようになりました。
しかし、今までの介護業界では「こうしたら上手くいった。」とか「これをしたら落ち着いた。」といった感覚的なものや経験に基づいたサービス提供が行われている事が多くありました。介護業界には「根拠」や「客観的視点」が不足していたのだと思います。
「CHASE」は、介護サービスにおいて情報を蓄積し、それを分析する事によって、より良い介護サービスを提供するためのデータベースとなるものです。
ー「CHASE」がもたらす介護の未来ー
Ⅰ,ご利用者にあった介護を提供できる。
ご利用者の疾病やADLに合わせて「どのようなケアを提供すれば、どの程度改善できるのか」「どのような介助がご利用者にとって負担が少ないか」など、根拠を持ってサービス提供できるようになります。また、ご利用する側も自分が「どのようなケアを受けることが望ましいのか」を知ることができ、それを実践しているサービス事業所を選択する事ができます。
Ⅱ,ご利用者の介護予防・自立支援につながる
「CHASE」の本格的な運用によって、事業所からのデータを収集し、分析する事により、ご利用者のADL維持の維持・向上、さらにはQOLをより高めることにつながる可能性があります。より効果的なアプローチの仕方が見えてくるようになるのです。
Ⅲ,介護職員が真の専門職へ
科学的根拠に基づいた介護が提供できるようになると、「その介護方法がなぜ望ましいのか」「どうしてこの介助方法を行うのか」を理解してサービスを提供する事ができます。これにより、より専門的に関わる事ができ、介護の専門職として自信を持って業務に携わることができるようになります。
逆にご利用者のニーズに沿ったサービス提供ができない事業所は、ご利用者から選ばれなくなっていきます。
いかがだったでしょうか。来年度の介護報酬改定の詳細は、年明けから徐々に明らかになってくると思われます。今回の報酬改定は介護の在り方に大きく影響するものになると思われます。詳細はまだですが、このような動きがある事は、現場の職員にも少しずつ伝えていく必要があるのではないでしょうか。
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