こんにちは、ほしくずです。
介護現場で、「モチベーションが上がらない」「やる気が出ない」「やりがいを感じない」などの声が聞かれることはありませんか?
職員・スタッフがモチベーション高く仕事できたら、素晴らしいですよね。職場の雰囲気も良くなりますし、ご利用者や家族に対するサービスの質も向上します。
介護主任や介護リーダーは、職員のモチベーションを保ち、働きやすい環境を整える役割を持っています。
でも...
・職員のモチベーションを上げるなんて難しい
・特別なリーダーシップやカリスマ性を持っていない人には無理
などで自分にはできないと思っている介護リーダーが多いようです。
実は、職員・スタッフのモチベーションを上げるのは、それほど難しいことではありません。
これから紹介する方法を意識的に毎日実践していけば、モチベーションアップにつなげることができます。
ポイント
相手の心を理解し、働きかけること
職員のため、ご利用者のためにぜひ実践してみてください。
介護職員・スタッフのモチベーションを上げるメリット
介護職員・スタッフのモチベーションが上がることには、大きなメリットがあります。
メリット
・介護現場の雰囲気が良くなり、働きやすい環境になる
・職員間のコミュニケーションが円滑になり、連携が生まれる
・ご利用者や家族に対する対応や接遇面が向上する
・サービスの質の向上につながる
職員のモチベーションが高い施設では、職場の人間関係が良好で、意思疎通がスムーズにでき、結果的にご利用者や家族に満足してもらえるようなサービスを提供することができます。
働きやすい環境も作り出すことができ、職員が辞めにくい職場になったり、ご利用者や家族に満足していただけるサービスを提供することで、選ばれる施設になることができます。
職員のモチベーションを上げることは、あらゆる面に相乗効果を生み出すのです。
それでは、職員のモチベーションを上げる方法を5つ紹介していきたいと思います。
相手の話をよく聴くこと
職員のモチベーションを上げるには、人間関係の質を高めることが必要です。
そのためには、相手に心を開いてもらうこと、心を許せるリーダーだと思ってもらうことが必要です。そのための大切なポイントとして「話を聴く」ことが上げられます。
具体的に言うと以下の3点です。
話を聴く上での注意点
・相手の話に関心を持って聴くこと
・相手が話している最中に、話を遮ったり、言葉を被せたりしないこと
・相手を評価しようとしないこと
無理に答えを出そうとしたり、言い返すような関わり方をしてしまうと、せっかく話を聴く時間を作っても、関係が悪くなりモチベーションを下げることになってしまいます。
まずは、相手の話をじっくりと聴く姿勢を意識しましょう。
自分の考えを話すこと
相手の話を聴くことが重要という話をしましたが、話を受け止めた上で自分の考え方や想いも相手に伝えるようにしましょう。
相手の話の内容は、必ずしも前向きのものとは限りません。しかし、それを聴いた上で自分の考えや想いを伝えないと、「リーダーはどう思ってるんだろ?」「自分の話をどう受け止めたのかな」と疑問を持ち、不信感につながる可能性もあります。
考えを話すときの注意点
・相手を考えや想いを否定しない
・話を聴いて自分が想ったことを丁寧に伝える
・時には、自分の失敗談やできないことを伝える
相手の話の内容を踏まえて、自分がそのことについて、どう考えているのかを伝えましょう。
リーダーは、職員ひとりひとりが様々な価値観や考え方を持っていることを理解しておくことが重要です。その上で、「自分はこう思っているんだ。」「これについては、こう考えていたんだ。」と伝えることで、価値観の共有ができ、チームの共通認識の形成につながっていきます。
否定しないこと
介護職員やスタッフからの提案や意見などを否定しない姿勢は重要です。
「提案したけどダメって言われた。」「意見したら人がいないから無理って言われた。」このような話を聴くと、言われた本人だけでなく、周囲の職員のモチベーションも下がってしまいます。
否定しないポイント
・「でも...」「無理...」を使わない
・提案や意見を受け止め、その中でできる方法や対応を一緒に考える
否定は、反発や軋轢を生じさせます。提案する職員は、職場やご利用者にとって良いと思って提案してくれています。職場やご利用者を想う気持ちは一緒なので、それを実現するには、どのような方法があるのかを一緒に考えるコミュニケーションが必要です。
その提案を実現することができれば、介護リーダーへの信頼も高まることでしょう。
過度な追求より、どう行動すべきかを話す
業務上のミスや期日を守らない、決められたことをしない場合など、介護リーダーの立場からすると「改善が必要だ」という想いが強くなります。そんなときにやってしまいがちなのが、過度な原因追及です。
「なんでやらなかったの?」「どうしてできないの?」「誰の責任なの?」といった具合に、当事者を責めてしまうような言動になりがちです。このようなコミュニケーションの取り方だと、当事者は防衛体制に入ってしまい、責任転嫁や言い訳をする態度に出やすくなってしまいます。
ミスなどへの対応ポイント
・過度な原因追及をしない
・未来への改善策を一緒に考える
このようなケースの場合に大切なことは、「これからどうしていくのか?」「どうすればいいと思うのか?」を一緒に考える、これから先のことに向けたコミュニケーションです。このような関わり方を行うことで、失敗から自分を守ろうとする姿勢から、どうしていこうかを考える方へ気持ちが向きます。
感謝を伝える
チームのモチベーションを上げる介護リーダーなどが、当たり前にやっていることが「感謝の気持ち」を伝えることです。
常日頃から1日1回は「ありがとう」と伝えましょう。何かをお願いしたとき、仕事が終わって帰るときなどにひと言感謝の気持ちを伝えるだけで、劇的に雰囲気が変わります。
感謝を伝えるポイント
・何かきっかけがあれば「感謝」を伝える
・謝罪より感謝を意識
忙しい介護リーダーほど、感謝を伝えるのを忘れてしまったり、忙しいことが当たり前だと思って感謝を伝えなかったりしてしまいます。
また忙しいスタッフに対してお願いをすることを「悪いな」と思ってしまい、ついつい「すみません」や「ごめん」と言いがちですが、「ありがとう」や「助かった」に変換するだけで全く雰囲気が変わります。
実はやってみると難しいですが、続けていけばモチベーションにも変化が出てくるはずです。
介護リーダーも人間である
職員のモチベーションを上げる方法を5つご紹介してきましたが、介護リーダーもひとりの人間です。リーダー自身もイライラしたり、疲れがあるときもあるでしょう。
常に平常心で職員に向き合うことができません。
そんな時は、まず自分の感情に気づくことに意識を向けましょう。自分の感情を認めてあげることです。
自分が話を聴いてあげられる状態にあるのか、否定的・感情的になっていないか、自分の気持ちを知り、話を聴くタイミングを見つけましょう。リーダーだけが頑張る必要はないんです。
自分の気持ちや感情にもきちんと向き合うことが重要です。
まとめ
今回ご紹介した方法を実践していけば、コミュニケーションが生まれ、連携がとりやすくなり、職員のモチベーションも上がります。
モチベーションが上がると、職員の人間関係の質の向上やサービスの質の向上につながっていきます。
すぐに効果が出るものではありませんが、毎日意識的に取り組むことで、職場の雰囲気は劇的に良くなります。職員のモチベーションが低いと感じているのであれば、ぜひ実践してみてください。