介護職員の勉強部屋

特養版【すぐ使える】福祉施設職員の研修『接遇に関する研修』

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 今回は、施設での研修を担当しているボクが、実際に施設研修で使用している資料をアレンジしてご紹介していきたいと思います。今回は『接遇に関する研修』についてです。

接遇とは何か?

 「接遇」を辞書で調べると次のような内容が出てきます。

「もてなすこと」 「応接すること」

 「接遇」はお客様(介護で言えばご利用者や家族)だけでなく、職員や社会、地域に対しての「おもてなし」や「配慮」などを言います。

※「接客」は、お客様に対しての「おもてなし」や「配慮」などを指し、この点について区別されます。

「接遇」の重要性について

 介護において「接遇」が重要視されるポイントとして次の3つの事が上げられます。

介護は、ご利用者に安全で安心できる生活を提供するサービスであること

質の高いサービスを提供するには、チームケアが必要であること

地域に信頼され、地域と共生していく事業体であること

ご利用者に安全で安心できる生活を提供する

〇私たちの仕事は、ご利用者の生活を支えることです。人との関わりが基本です。ご利用者の様々な事情やそれぞれの背景、ご病気や尊厳に配慮した関わりをすることで、信頼関係を築いていく事が重要です。

〇信頼しない相手に身を任せる事ができますか?恐怖を感じたりはしませんか?職員目線で言うと「拒否」や「不穏」というのは、信頼できない不適切なケアが原因で起こっているのかもしれません。

チームケアを実践する

〇職員間でも接遇は大切です。介護はひとりで行っているものではないからです。人間関係が良くない事業所では、介護に必要なやり取りが十分に行われず、人任せになったり独りよがりの介護になってしまいます。そして何か起これば人のせいにしてしまいがちです。そのような職場では、ご利用者に安心して頂けるサービスは提供できません。

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地域との共生

〇社会福祉法人は、税制面などの優遇措置があり、公共性の非常に高い事業体であるがゆえに、地域社会へ信頼され、地域に還元していくものでなければなりません。世間から厳しい目で見られている事を自覚する必要があります。

介護に対する実情の変化

 時代の変化とともに福祉に関する考え方も環境も変わってきています。私たちは、常にアンテナを張って新しい情報を活用し、成長していかなければなりません。

情報が手に入りやすい環境になり、ご利用者やご家族も知識や情報を持ってサービスを選べる時代になった

求められるサービスの質

〇今までは、在宅で家族が介護できない部分を補完するだけで感謝されたり、満足して頂ける時代でしたが、現代ではリハビリに特化していたり、自立支援を促すなどの付加価値を付けたサービスを提供しないと評価されない時代になってきました。

〇介護保険制度自体も介護サービスを提供するだけでなく、身体機能の維持や向上や生活の質の向上など、成果に対する報酬(アウトカム評価)が導入されるなど、業界全体の質の向上に取り組みつつあります。

あらゆる情報が飛び交う時代

〇様々な情報が入りやすくなり、口コミサイトなども出てきており、誰もが評価できる時代になっています。施設として健全な経営や良いサービスを提供していても、たったひとりの職員の不適切な対応で評価が下がってしまう時代です。

柔軟な対応が求められる

〇ご利用者やご家族の実情に合わせて、サービス内容やケアの根拠を示せるようになる必要が出てきてます。

「接遇」のポイント① 挨拶

 コミュニケーションのスタートは挨拶です。特に出勤した際の気持ちの良い挨拶は、モチベーションを向上させます。まずは、基本的な挨拶をきちんと行うように心がけましょう。

挨拶はコミュニケーションのスタート

職員同士や出入りする業者などにも気持ちの良い挨拶をする

目を見て、自分から挨拶をする

挨拶は全てのスタート

〇気持ちのいい「挨拶」は、好意的な第一印象を与える事ができます。逆に無愛想な態度で、とりあえず「挨拶」をしましたというような「挨拶」では、かえって印象を悪くします。これは、業者などはもちろんですが、これから長く関わっていくであろうご利用者やご家族への不信感につながります。

〇「挨拶」のポイントとして自分から明るく気持ちのいい挨拶をするのはもちろんですが、ちょっとした会話を付け加える事ができるとなお良いと思います。

例)「おはようございます。今日は暑くなりそうですよ。私は暑いのが苦手で…○○さんはどうですか?」

例)「こんにちは。○○さん今日は顔色がいいですね。体調はいかがですか?」 

「接遇」のポイント② 言葉遣い

 言葉遣いは、無意識のうちに乱暴になったり、失礼な声かけをしてしまう事があります。相手の気持ちに配慮した正しい言葉遣いを意識しましょう。

正しい言葉遣いや相手の気持ちに配慮した言葉遣いをしましょう。

相手の気持ちに配慮した言葉遣い

〇介護する上で「~してあげる」という表現は、ご利用者より職員が上の立場であるように感じられ、基本的に不適切とされています。

〇ご利用者に「自分は面倒な人間なんだ」という印象を与えてしまい、助けが欲しい時に呼びにくくなったり、自尊心を傷つけられたりします。

〇ご利用者に関わる際には、「~いたします。」「お~します。」のような謙譲語を使用する事を心がけましょう。

〇排せつなどの特にデリケートな内容に関わる時は、他のご利用者に聞こえないように配慮したり、ご本人が恥ずかしい想いをしないような言葉がけが重要です。

簡単な声かけこそ丁寧に!

〇耳が遠いご利用者や認知症のご利用者に対して、「伝わりづらい」と短い言葉を使っている場合があります。しかし、①のような表現の仕方では、年上の方への聞き方としては不適切となります。

〇丁寧さを保ちながらも短い表現で伝えられるはずなので気を付けましょう。また、言葉だけで伝わりにくければ、身振り手振りを加えて伝えるような工夫も必要です。

職員間の会話や専門用語に注意

職員同士の会話に注意する ⇒ 過度に私的な会話をしていないか、ご本人の前でケアについての話をしていないかをチェックしましょう。

ご家族や関係事業所の方などに対して、自施設の職員に対して、敬語を使わないように注意しましょう。

専門用語や略語を使って説明しない。

伝えたい事にひとこと付け加える工夫

〇伝えたいと思うことにひとこと加えると印象が変わります。

「接遇」のポイント③ 表情

ご利用者やご家族、同僚などは、その人の仕事に取り組む態度か ら意欲ややる気を判断しやすいです

いくら良いことをしていても、その態度によっては、悪く見られてしまうことがあります。

相手に誤解されないような立ち振る舞いが大切です。

「接遇」マナーを阻害するもの

「できません」「やりたくありません」「わかりません」この3つの線が、成長と衰退の境界線。

自己評価、振り返りができない。

時間がない、人がいない、体調が悪い、「行動しない」理由を理論的に「正当化する」作業をする。

今、この瞬間から行動しよう

「挨拶」「言葉遣い」「態度」「表情」意識すれば今この瞬間から始められる。

自分の日頃の言動を評価する

「自分が利用する側だったら」と意識して、行動する。

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