介護職員の勉強部屋

【介護職員必見】「何を書けばいいのか分からない」を解決!介護記録の書き方とポイント解説 ※例文付き

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 こんにちは、ほしくずのクズです。

 皆さん、介護の記録はきちんと残していますか?記録は介護の大切な業務のひとつです。適切な記録を残すことで、より良い介護つなげていくための方法のひとつです。しかし、何を書けばいいのか分からない?内容が同じものばかり...など記録に関する悩みを抱えている人は多いもの。今回は、記録の書き方について解説していきます。

 今回の【介護職員の成長コンパス】でお話する内容はこちら↓

✅何のために介護記録を残すのか?

✅基本的な記録の書き方

✅介護記録に書くべき内容とは⁈

✅良い記録とNGな記録

何のために介護記録を残すのか?

 「介護記録って手間がかかって大変。」「口頭で伝えればいいんじゃない。」日々の忙しい介護の中で、記録を負担に感じる職員も多いはずです。しかし、記録をきちんと残しておかないと、いざという時に大変な想いをすることもあります。記録の重要性・目的を知って、きちんと取り組むことが重要です。

記録はご利用者の生きた証となる

 特養に入所されているご利用者は、そこで最期を迎える方も多い、いわば人生のクライマックスに関わらせて頂いているのが我々介護の仕事です。その方が、施設の中で「何を想い」「何を感じ」「どう暮らしてきたのか」。記録には、この全てが詰まっています。ご利用者の生きた証となるものです。

 入所された方のご家族が、その方が「どのように生活していたのか?」、「何を想い生きておられたのか?」。実際に見えないからこそ、その記録でしかそれを知るすべはありません。施設は、家族等からの申し出があれば、記録を開示しなければなりません。口頭でも伝えることはできるかもしれませんが、内容が曖昧になったり、お話した言葉が残っていなかったり...

 伝言ゲームになり、実際の様子と違ってしまうこともしばしばあります。きちんと記録として残っている事で、家族は大切に関わってもらえているという安心感施設への信頼を感じる事ができるのです。

 ご利用者やその家族のその時の想い、気持ちをきちんと残しておくことが大切

職員間の情報共有のため

 介護の現場では、介護職員だけではなく、看護師や理学療法士、管理栄養士、生活相談員など様々な職種が働いています。日々のご利用者の状態を記録に残すことで、少しの変化や異変に気づくことができます。

必要な配慮やケア、処置を行うことができることにつながります

 口頭での伝言では、正確な情報が残りません。次の介護につながっていかないのです。聞き手の捉え方によって、感じ方が変わってしまいます。その日、その場面で起こった事実を残すことで、より良いケアにつなげていくことができるのです。

正確な情報を他の職員に伝える事が重要

事故や緊急時への対応

 転倒や誤嚥などの事故が発生した場合、そのケアが適切であったか確かめる必要があります。具体性がなかったり、曖昧な表現の内容では、その事故に対して何の役にも立たないですし、次のケアにつながっていきません。

 特に転倒や誤嚥などにより、救急搬送や死亡してしまったケースなどでは、その前後の職員対応が適切であったか、警察や家族などから確認される場合もあります。場合によっては訴訟等に発展する可能性だってあります。

その時に、曖昧で不正確な情報では意味がない

 スカスカで内容に乏しい記録で「私たちは、適切に対応していました。」と言われても全く説得力がありません。

より良いケアと自分たちを守る意味でもきちんと記録を残すことが重要です

基本的な記録の書き方

 主語・述語がなかったり、具体性がないもの、事実と異なる記録はNG。もし、記録の内容に差があるようであれば、ある程度ルールを示さないとダメかも。

5W1Hを基本に書く

 日付や時刻、場所、そして記録者は正確に入力。

 よく言われる「5W1H」を意識して書くことが重要。「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「なぜ」という5つのWと、「HOW=どうしたのか」。これらのキーワードが抜けていると、読んだ人に正確に情報が伝わらない。まだ慣れないうちは、先輩職員にチェックしてもらうなどすると良い。

事実を正確に書く

 記録の内容については、事実をきちんと正確に書くという事が重要。話した言葉、行った介護の内容、その後の様子を正確に。そこに記録者の主観が入らないようにする

5W1Hを意識しながら、事実を正確に記録する

介護記録は何を書けばいいのか?

 新卒で入社したばかりの人は、実際介護記録に何を書けばいいのか迷うもの。そんな時のどうすれば良いのかを解説していきます。

ケアプランを参照にする

 ケアプランには、その方が必要としているケアの内容が記載されています。この内容について実際に介護を提供した時の様子やご本人の反応、お話した内容などを記録していくことです。ケアプランは定期的に見直しが必要なもので、記録はプランを見直す際に評価するための大切な材料となることを忘れてはいけません。。

お話した内容を記録する

 ご利用者とお話した内容で、その方の今までの生活や趣味、仕事をしていた内容など、その方が今まで生きてきた人生について語られている時は、記録するべきです。

今後のケアで、話を膨らませたり、他の職員がお話をするきっかけになります

記録の内容 良い書き方・ダメな書き方

記録時の表現に注意

 記録は、職員だけでなく、ご家族や監査の時など、施設の職員以外が見る場合もあるため、不適切だと思われる表現は避けるべきです。

良い例

〇入浴の時間になったため、声をかけた際に「今、お風呂に入りたくない。」と入浴したくない旨をお話される。「お身体をきれいにすると気持ちいいですよ。」と再度声をかけるも、手を左右に振りながら、「入りたくない」とお話される。

悪い例

〇入浴にお誘いするも拒否あり、「入りたくない。」と不穏な表情をされる。再度、声掛けするも手を振り払われ、強い拒否があるため入浴中止。

記録者の主観が入らないように注意する

 「不機嫌そうな」や「楽しそうに」など、ご利用者自身が感じているか分からない状況で、その様子から職員が感じたままに記録するのはNG。

良い例

〇レクの時間に音楽を聴きながら、身体を左右に揺らし、手を叩きながら歌われていた。

悪い例

〇レクの時間に、音楽を聴きながら楽しそうに参加していた。

 もしも主観を交えた表現で記録をするようであれば、そう感じられるような根拠となる様子を入力しておくことが必要です。また、「だいたい」とか「思われる」などもこちらの主観的な感じ方になりがちな記録であるため注意が必要になります。

使ってしまいがちな不適切な表現に注意

「暴言」「拒否」「認知が進んだ」「不潔行為」「問題行動」などは、気を付けなければならない不適切な表現。ついつい使ってしまうこともあるでは?あなたの介護の質が疑われますよ。

事故の記録は慎重にする

 事故の記録は、その時の状況をきちんと記録する事が重要。曖昧で具体性がないとケアの質を疑われてしまいます。また、受診時や家族への説明の際にも記録が不十分だと正確な情報を伝えられません。

良い例

〇午前0時頃、提示の排泄介助のため居室に訪問すると、ベッド脇の床にお尻をついて、長座位の姿勢で座っているところを発見する

悪い例

〇居室に訪問すると、ベッド脇で尻もちをついているところを発見する。

本日のまとめ

 いかがでしたか?介護の記録は、その方の人生を記録する大切な業務のひとつです。また、自分たちの介護が、その方にとってより良いケアとなるように確認する大切なツールにもなります。せっかく質の高いケアをしていても、記録の内容がスカスカでは、何の証明にもならず意味がありません。

 記録の仕方を見直すきっかけにして頂ければと思います。

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