お役立ち介護保険情報

令和3年介護報酬改定~5つのポイント~

スポンサーリンク

広告表記

※アフィリエイト広告を含みます

スポンサーリンク

 [affi id=11]

 お疲れ様です、ほしくずのクズです。今回は、厚生労働省の『令和3年度介護報酬改定に関する審議報告』で示された5つのポイントについてまとめていきたいと思います。介護報酬改定は、今まで取り組んできたことが基本報酬として組み込まれたり、新たな加算が創設されたりするなど、これからの介護の在り方を考えていく指標のひとつとなるものですので、しっかりと確認しておく必要があります。

https://hoshikuzu-fukushi.com/kaigo-ins/394/

 今回の報酬改定では、0.7%のプラス改定となりました。前回の0.54%プラス改定に引き続きプラスの改定となっています。下記は厚生労働省のホームページに掲載されている審議報告の一部になります。

厚生労働省ホームページ『令和3年度介護報酬改定に関する審議報告の概要』より

U-NEXT31日間無料トライアルで、注目アニメ見放題!

[affi id=27]

1、感染症や災害への対応力強化

災害時の訓練の実施を義務化

 介護サービスの事業所に対して感染症や災害への対策強化を求めている内容になります。施設サービスにおいては、現行の感染症に関する委員会の開催、感染症に関する指針の整備、感染症の研修に加えて、訓練(シミュレーション)の実施を義務付けています。また災害対策の訓練にあたっては、地域住民の参加が得られるよう連携に努めることとなっています。

業務継続に向けた計画書の策定を義務化

 感染症や災害が発生した場合も、必要な介護サービスを継続的に提供できるようにするための計画の策定を義務付けています。新型コロナウイルスの対応も苦慮する中で、厳しいものとなっています。

 感染症の対策強化、業務継続に向けた取り組みの強化はいずれも3年間の経過措置期間が設けられていますが、クラスターが発生した経験からすると事業継続には、間違いなくマンパワーが必要になります。自施設の対応がままならない状況になる中、事業継続はかなり困難であると思います。少しでも施設の負担を軽減するために、事業の縮小や中止を認めてもらう事と行政サイドの窓口や対応についても一元化してもらいたいと思います。

2、地域包括ケアシステムの推進

 認知症への対応の向上や看取りについての考え方についての方針になります。

認知症対応力の向上

 認知症専門ケア加算の対象を訪問系サービスまで拡充しました。また、介護に直接携わる職員が認知症介護基礎研修を受講するための措置を義務付けるとされました。3年間の経過措置期間を設けるとされています。

看取りへの対応の充実

 看取りに係る加算の算定要件について、厚生労働省の「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容に沿った取り組みを求めるとともに、特別養護老人ホームや老人保健施設、認知症対応型共同生活介護などの看取り係る加算については、現行の死亡日以前30日前からの算定に加えて、31日以上45日以下について1日につき72単位が算定できるようになる見込みです。

3、自立支援・重度化防止の取り組みの推進

 長年、全国老施協で提唱されてきた科学的根拠に基づいた介護について具体的に形になってくる動きが出てきています。サービスの質の評価やデータの活用をしながら質の高いサービス提供を推進していくこととなります。

介護データベースCHASEの活用

 厚生労働省が構築を進めている介護のデータベースであるCHASEの収集項目の各領域である総論(ADL)、栄養、口腔・嚥下、認知症について、全てのご利用者のデータを提出し、フィードバックを受け、ケアの在り方などを検証し、ケアプラン等に反映させるPDCAサイクルの推進を評価する加算が創設される(科学的介護推進体制加算)

https://hoshikuzu-fukushi.com/kaigo-ins/209/

第194回 社保審-介護給付費分科会の資料より

 

4、介護人材の確保・介護現場の革新

 介護職員処遇改善加算や介護職員等特定処遇改善加算についてやサービス提供体制強化加算などについての項目とICTの活用や文書負担軽減、手続等の効率化に関するものになっています。

介護職員処遇改善加算と介護職員等特定処遇改善加算

 より実効性の高いものとする観点から職場環境等要件を見直すこととしています。介護職員等特定処遇改善加算では、平均の賃金改善額の配分ルールについて「経験・技能のある介護職員」は「その他の介護職員」の「2倍以上とする」ルールをより高くすることになりそうです。

サービス提供体制強化加算

 サービスの質の向上や職員のキャリアアップを推進する観点から、より介護福祉士の割合や勤続年数の長い介護福祉士の割合が高い事業所を評価する流れになりそうです。職員の奪い合いが発生しそうですね。サービス提供体制強化加算Ⅰ(イ)(ロ)18単位 ⇒ サービス提供体制強化加算Ⅰが22単位

介護現場の業務負担軽減

 全サービス共通項目として「利用者への説明・同意等に係る見直し」「運営規定等の掲示に係る見直し」などの見直しが行われるようです。

制度の安定性・持続可能性の確保

 介護保険の開始から20年が経過し、複雑化した制度の簡素化を進める動きが出てきています。算定率の高い加算の基本報酬への組み込み算定率の低い加算の廃止などが検討されます。

介護職員処遇改善加算

 介護職員処遇改善加算ⅣとⅤについては、上位加算の算定が進んでおり廃止となります。

リハビリテーションマネジメント加算

 算定率の高いリハビリテーションマネジメント加算Ⅰ及び予防訪問・通所リハビリテーションマネジメント加算を廃止し、同加算の算定要件は基本報酬の算定要件として基本報酬で評価されることとなります。

栄養マネジメント加算

 施設サービスにおける同加算を廃止し、栄養マネジメントを基本サービスとして行うことが明記されています。

https://hoshikuzu-fukushi.com/kaigo-ins/378/

まとめ

 いかかだってしょうか。令和3年度の介護報酬改定は、介護を次の段階へと引き上げるための内容になっているように感じます。今まで加算として評価されていたものが、基本サービスとして提供され、より根拠に基づいた介護(プロが提供する介護)が求められるようになります。新型コロナウイルスの感染対応等、忙しい中ではありますが、介護報酬改定に向けた動きも粛々と行わなければなりませんね。[affi id=6]

-お役立ち介護保険情報