介護実習指南書

介護実習生必見!実習記録のポイント ~実のある実習にするために~

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実習記録を書く目的

 実習生にとって、実習記録は負担が大きいと思います。特に長い実習になればなるほど、「書くことがない...」と悩むことも多くなるでしょう。しかし、実習記録は自身の実習体験をふり返り、自らを客観的に振り返る大切なものです。また、実習記録を通じて実習指導者からのスーパービジョンをいただく手掛かりとなるもので、より実践的なアドバイスをもらうための重要なツールなのです。記録によって自らの価値観や知識、技術の幅を広げ、より実践的な介護福祉士を目指しましょう。

実習記録を書く手順

Ⅰ.目標設定

 まずは、『今日の目標』についてです。目標については、より具体的であるほど自分が何について学んでいるのかを意識できます。また、目標を当日の指導担当の職員に伝えることにより、その場面を学ぶ機会を得ることもできます。自分が何について学びたいのかきちんと把握しておくことで、体験した内容が自分の確かな経験となるのです。

 目標は、記録を書く時に決めるものではありません。今日、学んだ内容の中から記録をしても内容が具体的になりにくく、翌日以降につながっていきません。目標は、その日の実習で学んだことを踏まえて、その日のうちに翌日の目標を決めておくのが良いでしょう。

 目標の記載例

✖な例:積極的にコミュニケーションをとる

○な例:お話したことがないご利用者に自分から声をかけ、自己紹介をして自分のことを知ってもらうとともに、コミュニケーションを通じてその方の歩んできた人生についてお話をお聞きする

Ⅱ.実習の内容

 次に実習した内容についてです。時間は24時間表記(例:14:45など)で記入しましょう。時間の経過に沿って、実習項目を記入し、見学した内容・活動内容・観察した事項など事実を記入しましょう。

Ⅲ.実習状況

 1日に実習したことをダラダラと羅列するのではなく、設定した目標に対して体験した内容に絞って書きましょう。(すべての実習内容について記載するように学校から指導されている場合を除く)目標が具体的であれば、必然的に書く内容も定まり、より理解や考えを深めることができます。また、具体的な目標以外に体験したことの中で、疑問に思った事や助言や指導を受けたい内容について記入するのも良いでしょう。ここで書く内容については、読む側が体験した内容について、状況がわかり易いように記入することが大切です。

Ⅳ.感想及び考察

 自分が実習の中で体験した事実に対して、考えたことや感じたことを書いていきます。ご利用者と関わっている中で気づいたこと、職員がご利用者と接している(介助している)場面で気づいたこと、自分の言動や実習態度を客観的にふり返り感じたことなどです。もしご利用者とのコミュニケーションを目標としていたのなら、その状況を思い浮かべ、やり取りの中で感じたことや自分がお話した内容についてのご利用者の反応から、その方はどう感じておられたのかなどを考えて書くと良いでしょう。取り繕った内容でなく、素直に感じたことを書くことが大切です。それによって、今の自身の立ち位置が把握しやすくなります。

Ⅴ.記録を書き終えたらふり返ろう

 記録を終えたら、もう一度読み返して1日全体をふり返ってみましょう。自分で身についたと思うことは何か、疑問が残っていることは何か、できなかったことは何かを考え、翌日の目標設定をしましょう。

Ⅵ.その他

 実習記録は、社会人になって書類を作成する際の練習にもなります。時より見られるのが、話し言葉になっていたり、誤字・脱字があったり、適切な敬語が使われていなかったりします。記録は、実習先に提出したり、他者に読んでもらったりするものですので、しっかりと意識して書くと良いです。

 いかがだったでしょうか。実習は、実践の学べる数少ない貴重な体験です。日々の記録をきちんと残すことで、きっとあなたの成長につながっていくものです。自分の目指す介護福祉士になれるように頑張ってください。

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